波 / 加藤尚子
波 / 加藤尚子
加藤さんの作品は、どんなに強い光でも、それをうけとめ、あたりをやわらかい空気にします。
そこから生まれる影もまた、やさしいのです。
そして光を孕み、うつくしい星々がぼわっと浮かび上がり、空と海と、偉大な自然のなかにある自由を連想します。
以下、加藤さんからいただいたお言葉です。
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今回の作品は、海の波が想像の中で舟となりやがて鳥となります。
人力では越えられない海を、波が形を変え舟となり、自由に羽ばたいていくことを願って止みません。
【 技法:キルンキャスト 】
ガラスの粉やカレットを詰めた石膏型を電気窯で850度で焼成し、ガラスを溶かして石膏型に鋳造する技法です。パート・ド・ヴェールとも呼ばれます。
加藤さんは水粘土で原型を作り、その土の肌を残すように手作業でガラスを磨かれています。原型も石膏型も1度しか使用できないため、1点ものになります。
型肌が残ったガラスの表面に光が反射したり透過したりすることで、まるで曖昧に残る記憶のように、その存在を幻想的なものにしてくれます。
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舟
海辺に浮かぶ舟は、海の彼方へと想像を促す。
今この場所から逃げだすことが出来なくても、舟を眺めていると、心も、身体も、自由に解き放たれる。
舟は目の前にある困難を乗り越え、未来の希望へと導いてくれる存在である。
私は舟や鳥のように、人間が自分の力では超えられない海や空を自由に移動できるモチーフが好きだ。
いつのまにか、自分自身で拘束してしまった思考から解放されるような気がする。
自力ではどうにもならない出来事を受け入れたとしても、想像の中だけは自由でありたい。
Biography
神奈川県横浜生まれ。女子美術大学芸術学部工芸学科ガラスコース卒業。同学科、准教授。豊かなイマジネーションより生まれる独自の造形作品は幅広い支持を得る。透明感とガラスと思えない優しい印象を与える作風で、ホテルや空間へのオブジェ制作などの依頼も多い。関東を中心に個展、グループ展を開催。
1996 女子美術大学芸術学部工芸学科卒業
(株)YMKテキスタイル企画部入社(〜1997年4月)
1998 グラスアートクラス代官山 講師(~2000年12月)
2001 ~ 2021 女子美術大学芸術学部デザイン工芸学科 非常勤講師
2021 女子美術大学 芸術学部デザイン工芸学科 准教授
〈 個展 〉
2006 「どこかへの入り口」
2008 「時空世界」
2010 「指と指のあいだでおこること」
2016 「私の中のブルー」
〈 グループ展 〉
2009 「モビール」十人の作家による動く彫刻
2012 「UTSUWA-うつわについて」
2014 「in; the glass」
2015 「something new, with feel art 10」
2019 「写真家 辻徹 追悼展 -現-utsutsu」
・Instagram
https://www.instagram.com/katonaokoglass/
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素材:
ガラス
サイズ:
約24×45×h12.5 cm
品番:
5
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* お使いのモニターやPC環境によって、色の見え方が異なりますのでご了承くださいませ。
¥88,000
COMING SOON
販売期間
2025年10月14日 07:00 ~ 2025年10月19日 23:59
※販売期間・内容は予告なく変更になる場合があります。
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